本棚

神野元樹さんの「人工知能時代を生き抜く子どもの育て方」を読む。

久しぶりに面白い本を読みました。次に活かしたくなる本です。ぼく自身のレベルともあっていたのだと思いますが、強くそう思ってしまいました。

ここ数年のことですが、史上何回目かの人工知能ブームが巻き起こっています。
いよいよ人工知能が人間の能力を凌駕し、将来は人間の仕事はすべてなくなるなどと喧伝されています。
本当のところは一体どうなのか、いろんな人がいろんなことを語っています。
なにが本当に正しいのか、これから何が起こるのか、恐らくは正確には誰も分かっていないのです。
それでも、専門家ではない僕らも含めて、すべての人は人工知能とはなんなのかという問いの答えを考え続けなければなりません。
それぐらいに人間にとって、全人類にとって人工知能とは重要なテーマなのです。
この本を読みながら、僕も人工知能とは何かということを改めて、考えこんだのです。
(カドカワ株式会社 代表取締役社長 川上量生)

久しぶりに時間を忘れるほど読み、次々と頭の中に情報が流れ込んで自分の考えが間違っていたと思わせてくれる本です。

人工知能のAI時代がもうすぐそこにやってきているなかで、自分で考えて答えをだせる人に育たないとやることすべてAIがこなしてしまうので仕事がなくなることを警鐘を鳴らしています。

実際にどんな子育てをしているかというとQubena(キュビナ)と言われるAIを使って算数を教えています。本当は、コンピュータを使ったプログラミングなどができないと今後は読み書きと並んで称されるようになる。読み・書き・そろばん・プログラミングみたいな。だけどプログラミングをするような余裕は今の子ども達にないし、親もそれが必要だと理解できてない。それじゃあ、今の子ども達に時間的余裕を作ってもらうためにQubenaを開発しています。このシステムを使うと中学生の算数は32時間でマスターできます。

Qubenaとは、個人の理解度に合わせた問題を次々と出してきます。理解できてない箇所についても満足いく解説を提供する。先生はQubenaというAIであり、従来の先生は子どもの心をケアするような、そして上手く子どものやる気を促していくコーチングの役目を果たします。つまりコーチであり、教えることはしない。

少し聞くと、Qubenaとはくもん式のような気がします。我が家の娘もくもんに通っていますが、くもんでは先生が個人に合わせてプリントを進めていき、理解度が良くないとプリントも戻ってする場合があります。

そう考えるとくもんもAIに取って代わることになるので、将来の仕事が変わってくる可能性が高い。資本主義経済とはそんなものです。資本家は機械に交換して労働者の賃金を安くする(搾取)ことで利益を生み出します。どんどんAIに取って代わります。学校だって勉強はすべてAIになり、学校で学ぶことは集団生活のみとなる。そんな世の中が近づいているのです。しかもその年代は2045年。これから28年後の未来です。まさにこれから生まれてくる子どもたちがその過渡期です。