本棚

『先生も知らない経済の世界史』を読む。

経済について本を読むのは面白いし、世界史もおもしろい!

古代中国が隆盛だったのに衰退していったことにも理由が明記されてます。経済史について学びたい人にはお勧め。

 

 

 

 

「アジアは後進地域で、産業革命でヨーロッパにさらに差をつけられた」–。日本で教えられている経済史の多くはこのマルクスの考えに基づいています。しかし真実は、かなり長い間、アジアの方が経済的に有利だったのです。ヨーロッパがアジアに売れるものはほとんどなく、アジアから大量の香辛料を輸入することを余儀なくされていました。本書は、世界では通用しなくなった経済の歴史のとらえ方をただし、なぜアジアがヨーロッパに取って代わられ、現在なぜアジアが台頭しているのかを、教科書の古い常識を覆しながら解明します。
【本書の目次】
第一章 歴史のとらえ方を疑え–教わらなかった成長をめぐる戦い
教科書の通説を疑え―大塚史学の限界 消費財こそ成長の原動力だ―日常生活の視点
制度の役割に注目せよ―経済を成長させる仕組みとは? 人々はたくさん働くようになったのか―勤勉革命
第二章 「アジアは後進地域」を疑え–教科書のストーリーを覆す
改革がもたらした秦漢の経済成長―知られざる古代中国の実力
制度で経済を支配したモンゴル帝国―国家が成長のかなめ
朝貢貿易の失敗―海運業を軽視した中国 「野蛮な鎖国」という誤解―躍進を生み出した江戸時代の経済成長
第三章 「先進国ヨーロッパ」を疑え–貧しかった辺境はこうして興隆した
近代世界システムはこう理解する国家競争を生み出した仕組み 数量化するヨーロッパ世界
大西洋とアジア―二つの経済圏と砂糖 プロト工業化とは何だったのか―工業化以前の工業化
強国プロイセンはなぜヘゲモニー国家になれなかったのか
第四章 危機と繁栄の近現代
イギリスはなぜヘゲモニーを握ったか 七四歳で死んだ社会主義経済
シュンペーターと経済史―新しい企業家像 なぜアジアは再び興隆しているのか